きろく

個人的な記録の置き場所。スーパードルフィーに関してがメイン。

北海道旅行2日目 その2

 落石駅から落石岬の入り口までは徒歩で50分くらい。途中、駅近くのガソリンスタンドで根室フットパス落石シーサイドウェイおちいし岬パスのルートマップを購入する。今回の旅行の目的は、落石岬のフットパスを歩く事。春頃に落石岬の存在を知り、調べるうちに、何も無い世界の果てのようなこの場所に行きたくなった。

 フットパスを歩く時はルートマップを携行するのがルール。回数は無制限。

 駅から暫くの間は標高40mくらいの高さで平坦な道が続く。

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  海沿いのルートなので、すでに落石岬が見えるし、手前にある浜松パスも見える。信号はない。歩いている人もいない。車はたまに走っている。

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岬の手前で一度大きく下る。下ったところは落石漁港周辺で、落石の集落の中心だろう。下りきって小さい橋を渡り、右に曲がる。少し進んで左に曲がり、坂を登ると標高40mくらいの平坦な高台に出る。この高台を一般に落石岬というが、正式には灯台山というらしく、落石岬は灯台山の南西にある突端を指す。

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上の写真は坂道を登りきる手前で漁港方面を向いて撮ったもの。

 登りきってからは、しばらく小石の浮いた真っ直ぐな道を歩く。

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 車用のゲートと公衆トイレがある。ここは駐車場にもなっているので、車でここまで来ることもできる。特に駐車スペースが区切られているわけではないので、適当に勝手に停めるだけだ。落石駅からここまで、だいたい50分位かかった。

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ゲートを越えてもしばらく小石の道が続く。踏んだ小石が転がって少し歩きにくい。

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旧落石無線電信局が見える。

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無線電信局のすぐ横で、ちょっと頼りない道標が落石灯台のある方向を教えてくれている。この辺から道が獣道のようになる。

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進んですぐにアカエゾマツ純林の入り口。真っ直ぐな木道を進む。

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ここらへんは落石岬湿原。たしかに木道の下の地面は泥濘んでいた。

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 途中で一度、林が切れる。6月あたりになると国の天然記念物に指定されているサカイツツジが咲くらしい。10月頃まではエゾノコギリソウやエゾリンドウなど頑張っている花もあるようだが、さすがに11月では花は何も見かけなかった。

 この純林の途中で立ち止まって、ジッとしてみたら、何も音がしなかった。怖いくらいに静かだ。音もなく風もなく、異形なアカエゾマツの樹形を眺めていると、なんだか急に別世界か異星にでも来たかのような錯覚を覚える。大げさかもしれないが「この世の果て」と表現したくなる場所だ。

また歩き始める。

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 木道は所々で朽ちて崩れているので、歩くには注意が必要だ。

 

 やがて林が終わると、無人の落石岬灯台は姿を現す。笹原と海と空に、白と赤の建物が映えるが、広大な中でポツンと佇む姿が強調されて、むしろ一層の寂寥感が募る。

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時間はちょうど昼食時。釧路駅で出発前に昼食用のおにぎりを買っておいたので、ここで海を眺めながら休憩にした。