きろく

個人的な記録の置き場所。スーパードルフィーに関してがメイン。

SDM F-20 3人目 フルチョイス

 座右の銘は「結果オーライ」。

 人間万事塞翁が馬であるからして終わりが良ければすべてが良し。

 だが、まだ、終わっていない。

 

 2021年は、可愛さに負けた末に限定モデル幼SDニコと、福引で引き当てた霊天使をお迎えしたがどちらも計画的なものではない。

 2022年においては、前々から考えていた3人目のSDM20番のPSタンをフルチョイスでお迎えしたいと2021年中から計画。実現すれば初のタン肌だ。

「タン肌でフルチョする」

って言うと、人はだいたい

「最高じゃないっすか」

とか返してくる。曰く「タン肌カッコいい」と。

自分としてはタン肌でカッコいい子はいるが、それはホワイトもフェアも然り。

自分としてはタン肌もカワイイ、と思う。それはホワイトもフェアも然り。

 

 PSタンでのフルチョイスは、SDM20番がフェアとホワイト2人になった時、同様にSD13女の子の58番がフェアとホワイトの2人になった時、それぞれの時に考えてはいた。やはり、三色揃い踏みにしたくなる。

 霊天使を引き当てた頃から何となくフルチョイスの、主にメイク内容を考え始めたが、タン肌は参考画像が少ないので悩んでいた(タン肌の参考画像が少ないという事は里のスタッフさんも仰っていた)。白眉、白アイシャドウ、白リップでタン肌に白メイクとかカッコいいかな、なんて思って画像検索を繰り返したり。一時は「いっそ、推薦メイクもありか。ver.2になったし」とも思ったり、SDの写真だけじゃなくて人間のメイク写真なんかも探したりした。ただ、カッコいいメイクにするか可愛いメイクか、はたまた第三の方向性を模索するか揺れ続けていた。毎度こんな感じだけど。

 そんな折に、リボンの騎士スーパードルフィーのコラボレーションが発表され、そのモデル「サファイア」が可愛くて久しぶりにトキメキ。なんとなくSDM20番にも似ているようにも思えて、道が見えた。

 方向性が決まり、次のステップとして具体的なメイク内容を思案していた折、SD16女の子の期間限定特別フルチョイスが始まって、SD16女の子58番ヘッドPSタンフルチョイス案が急浮上。SDM20番を一旦お預けにすれば予算的には問題無しってことで、一時は完全にそっちに舵を切った。メイク内容が八割方定まり、そして期間中に里に突撃するために新幹線のチケットも押さえたのだが、

「でも、SD16デカいし。SD58番ヘッドはやっぱり志季と志良と同じSD13で並べた方が収まりがイイよな」

って急に酔いが覚めて廃案。SD13女の子58番ヘッドPSタンはいずれ必ずフルチョイスするが、SDM20番に戻る。しかし里訪問日は変更無し。

 メイク内容を考えては修正し、内容を伝えるための文章を悩んでは訂正し、ブラッシュアップを繰り返す作業は志良の時と同じ。まず、オーダーする子のキャラクターというか、背景を決める。メイク資料の写真も漁りまくる。今回用意したメイク用資料写真はアイシャドウの色の見本写真とチークの見本写真。ベースのサファイアとフルチョイスハンドブック2021から2枚の写真を使用するが、こっちはボークス公式の書籍があるので文字による指示のみ。

 色々な画像を参考にして眉やアイメイクなど各部分の内容を具体的にしていくのだが、思案を重ねるうちにアレもコレも欲張って詰め込み過ぎになってしまう。方向性に矛盾が無いように気をつけているとはいえ、さながらフランケンシュタインの怪物のように複雑になってしまうので、文章を読み返して本当に必要な部分を取捨選択し、程度よく簡単にする。簡略化によってメイクの要素と要素の間が上手くボカされて馴染む(メイクをする方が上手く馴染ませてくれている)と思う。なので、今回は「おまかせ」という言葉がいくつか入った。

 お迎えする子のメイクに、希望に反する些細な違和感ないし不満が出る事は仕方ないと思っている。それが指示通りであっても指示の範囲外のことであっても。あえて言えば「欠点」を持った子であるが、その「欠点」が自分を刺激してくれる「遊び」になる。完璧も良いが、遊びがあっても楽しめる。その瞬間には不満でも別の瞬間には「これはこれでイイもんだ」と思えるものだ。

 年明け初っ端に「14日は休むから」と職場に通告。オーダー内容は里訪問の直前までじっくりコトコト煮詰めて、文章と資料写真をコンビニでプリントアウトし準備完了。前日夜に荷造りして早めの就寝。今回のお供は志良。写真はフルチョイスとは関係ない。

 

 令和4年1月14日 金曜日。

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 数日前からの天気予報で「当日の京都は寒い」というのは分かっていたが、前日から大雪になるとまでは思っていなかった。日も登らぬうちに家を出て、まずは新幹線の出発時刻に遅れぬよう新横浜に到着。余裕で新幹線に乗り込んで席に着くやタブレットを取り出して動画鑑賞。1時間くらい経った頃か、車窓の白い景色にギョッとする。名古屋に到着した時の車内アナウンスで、運行遅れの案内があり、京都到着は1時間くらい遅れるとか。

 1月末まで期間限定パーツのSD16女の子が選べるので、天使の里便りでは「平日休日関係なく混雑傾向にあり、午前中の来館をおすすめ」していた。状況によっては午前中で受付終了していることもあるとか。金と時間をかけて京都まで行っておきながら「フルチョできねぇ」という最悪の結末を避けるため、仕事を休んで少しでも客が少なそうな平日を選び、開館時間よりも30分早く到着する計画で行動してきたのだが、無駄になった。

 まぁ、心を逸らせても如何にもならないので、ゆっくり走る新幹線からの雪景色を楽しむ。一応、京都駅到着が1時間遅れた場合の里到着時間を調べてみたりして、フルチョイス枠が埋まらないことを一心に祈る。万が一ダメだったときのオプションは考えないことにした。

 結局11:20頃に到着した。嵐山も雪がチラついていたが、体感的にはそれほど寒くはなかった。その日は平日だったからか雪のせいか、フルチョイスの客は想像よりずっと少なく、自分を含めてたぶん7組。順番はやはり自分が最後で、14:30頃に支払いまで終えたタイミングには貸切状態になってた。それでも開館前には待機列は出来ていたようで、最初の枠はあっという間に埋まったそうな。

 訪問前は「貴重な期間限定のSD16女の子のフルチョ枠を潰してスマンな」なんて心にも無い事は思っていなかったが、それで良かった。

 

 入館受付時に「お荷物が大きいので、こちらで預かります」と言われてしまい、連れの志季とカメラを里が貸し出しているバスケットに移し、リュックを預けてから、やっと地下一階へ降りる。

 ウェイティングリストを見れば、自分の前に1人だけ待っている状態。順番待ち番号と名前を記入する。番号というのは、入館時に受け取るペラ紙に振ってある数字で、これを知らなかったのでスタッフさんに聞いた。

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 時間的に少なくても1時間は待たされるだろうから、コーディネートモデルを見て、4階から順に見て周り、また地下1階まで降りる。もう一度コーディネートモデルを見ているときに、預けたリュックの中にフルチョのための資料写真やら代金やら入れっぱなしだったことを思い出して、一階に戻る。資料等を出してからソファで休んでいたら、地下から自分を呼ぶ声が微かに聴こえたので降りてみると志季をオーダーした時に担当して下さったアドバイザーさんがお待ちになっていた。今回もこのアドバイザーさんが担当して下さる。かなりやりやすい方だったし、志季はスーパー美少女になって来てくれたので、良かった。

まず手に持ったバスケットを見るや、

「お連れの可愛い子ちゃんはこちらにどうぞ」

と、フルチョイスカウンター上に置くよう促される。

今までのフルチョイス歴を聞かれるので「8回目です」と言うと「そんなに!」と驚かれるが、「ならば」と冒頭の説明はかなり簡略。オーダー内容を変更する場合の注意点くらい。あと、氏名やボークス会員番号等を記入する。記入している間にアドバイザーさんは何やら色々準備していた。

 お迎えは初めて天使の里でのお迎えにした。この時に気になったことを質問した。

「万が一、お迎えした子に不具合があって、一旦戻すことになった場合はまた里にお迎えに来ないといけないんでしょうか?それとも最寄りのすみかで受け取りとか自宅発送に変更できるんですか?」

という問いで、これは「変更できる」という答えだった。

 

 フルチョイスが始まる。まず基本パーツのチョイスから。

 最初にミディ女の子、20番のPSタンと伝えた時点でアドバイザーさんのテンションが上がる。

「PSタンの20番ちゃんとか最高です」

「ウチに20番ちゃんが2人居るので」

「あら、その子たちはもしかして、フェア肌ちゃんとホワイト肌ちゃんですか?揃えたくなりますよねぇ」

と、図星をツンツンされる。この辺のタイミングで「エヴァービューティーもありますけど?」的に案内されたけど、普通のPSタンでオーダー。

 カウンター上にタン肌のトルソーベースに素のタン肌20番ヘッドが置かれる。

 まつ毛は新タイプのWT-11。内付けでもパッチリした印象になるヤツ。WT-1(旧EL-3タイプで羽多はコレだった)も候補にあったが、単純に新しい方にした。違いは毛の量くらいかな。WT-11の方が少し毛が多かった…はず。色はタン肌にも負けない黒。

 アイは2種類ともドームの高い新しいタイプの物を選んだ。18/9mm緑みの青と、16mm灰紫というか灰ピンクというか、なヤツ。アイは現物チョイスなので、選んだブツに割れやヒビなどがないか確認を求められる。グラスアイは大きさに差があるので、試着の時はアイとヘッドに隙間ができるが、お迎えする子はヘッドの中のアイホール部分がグラスアイの大きさに合わせてアイサイザーで削られる。アイ取り付けの場合は取り付けるアイが合うように、取り付け無しの場合は選んだアイのうち大きい方に合わせて削られるという話であった。

 ウィッグはW-117N、以前はロングナチュラルウェーブと呼ばれていたが、番号呼びになったのかな。色は黒。色の名称としてはナチュラルという。ウィッグはフルチョ限定とか多いが、特に追加は無し。

 アイとウィッグは一応試着してもらって選んだが、ほぼ悩まなかった。

 ボディは女の子一択。せっかく里フルチョイスなので里限定のM胸。

 ハンドパーツは11番をデフォルトにして03番と09番を追加。

 キャラクターとしてエキゾチックな感じをイメージしていたので、脚は長い方が合っていると思いロング脚を選んだ。でもすわりっこ脚も可愛いので悩ましいところだった。

 足は普通のだけ。

 テンションゴムは普通。

 

 ヘッドデコレパーツは猫耳のブルーグレーを考えていたが、試着してみるとタン肌との色合いがイマイチな感じで、茶色の方が合っていたので茶色のリアル毛並み猫耳。追加でブルーグレーの垂れ耳を幼SDニコのたまちゃん用に。フルチョイスから2日後にオーナー特別オプション販売キャンペーンを利用して、横浜のすみかでブルーグレーのリアル毛並み猫耳を注文した。今にして思うと、タン肌との相性ではなくて試着していたナチュラルカラーのウィッグとの相性だった気がする。

 お迎えドレスは無し。過去のお迎えドレスであるトゥインクルセーラーを特別販売キャンペーンで琳用とこの子用に購入していて、翠の分はフルチョの時に購入しているので3人でトゥインクルセーラー合わせができる。

 お迎えドレスは購入しなかったがお迎え下着セットは購入。

 里帰りサービスは全部盛り。

 ミュージアムIDプレートは希望した。天使の里の階段の壁にたくさん貼られているプレートでオーナーの名前とお迎えモデルと年月日と住居地域が記載されていたかな。4~5年待ちらしい。特に連絡もないそうなので、知らぬうちに貼られて知らぬうちに剥がされてるのだろう。アドバイザーさんニコニコしながら曰く「見つけるのは至難の業です」と。剥がした後のプレートもくれないのだろうし。グリーティングカードは希望して、お迎えセレモニーは希望せず。ただ、里お迎えにしてるからお迎えセレモニーはやってもイイかな?とも思う。今回のパーツ選びでは脚をロング脚かすわりっこ脚か悩んだくらいで、おおむねスムーズに運んだ。

 

 パーツ類が決まったらメイクのオーダー。用意してきた書類をアドバイザーさんに渡すと、まず一読される。作り込んできただけあって、「ほぼそのまま書き写しでいけそうですね」的なことを言ってもらえた。むろん細部の確認は都度とられたが。

 まずは全体のイメージ。今回のアドバイザーさんは作っていったイメージとか色々ベタ褒めしてくれる。きっとこちらに胸襟を開かせるためなんだろうと察し、こちらも思ったこと気になる事は遠慮なく言うように努めるが、キャラクターの設定に対して「これは天才的」とか言われるのはちょっと気恥ずかしい。

 眉はベースの「リボンの騎士サファイア」を基本に、簡単なニュアンスと濃さを指示。

 目元、アイシャドウもベースを基本。ただしアイシャドウにイエローを追加した。イエローの色味は資料写真を添付。イエローを使う事は挑戦ではあるが、アドバイザーさんには

「良いと思います。里お迎えを選択していただいたので、私も見ることができるので楽しみです」

と言ってもらえた。あとは二重ラインに指示追加。

 下まつげもベースを基本に、白い毛を追加するように指示。

 口元はフルチョイスハンドブック2021の写真から指定。

 チーク、シャドウは印刷して持参した資料写真を参考にしての指示。画像検索で色々と漁っている時にイメージにピッタリのチークメイクを見つけて、そっち系の資料に相応しい写真を探した。我ながら良い仕事だった。

 目の下にほくろを一つ。ほくろを付けると存在感にリアリティが出ると思うので志良と翠につづいてメイクをお願いした。ほくろのメイクに関して気になった点を質問してみた。

「白いホクロなんてメイクしてもらえるんでしょうか?」

答えはNO。常識的にホクロと言える物でないと受けることはできないそうだ。キャラドールか何かのオーダーでインド人女性の額によくある赤い点みたいなホクロの希望があったそうだが、「これはホクロなのか?」という審議が行われたそう。審議の結果は聞き忘れた。オーダーメイクの場合はオーバーメイクをしても里帰りが可能なので、「照れ線とか模様的なメイクを希望する場合は、お迎え後に自分で加えてね」って事だった。

 

 まつげの取り付けは内付けでする。

 グラスアイの取り付けはしない。

 唇の縦線はあり。

 歯の表現は無し。

 唇のグロスはありで、ツヤと半ツヤからツヤを選んだ。

 目元のグロスはありだが、範囲は少し迷った。アドバイザーさんがフルチョイスルームにある見本のヘッドから幾つも参考になるモデルを持ってきてくれたので現物を見て判断することができた。結局、選べる三箇所全てのアイライン、二重まぶた、下まぶたにした。アイラインと粘膜部分は同じと思っていたが別らしい。タン肌に負けない黒のパッチリなまつ毛にイエローのアイシャドウとグロスをフル塗りで目力過剰にならないか少し心配だが、今回の子は挑戦の子なので迷ったらGO。

 別のスタッフさんに後から聞いた話では、パールは上からコーティングをすると見えなくなってしまうからコーティングの上から吹き付ける。なので、時間が経つと落ちていってしまうということだ。今回のフルチョイスではアイシャドウに「パール入り」という指示をしているが、この場合だと塗料に混ぜるのか、やっぱり上から吹き付けるのかは分からない。

 支払いの後、アドバイザーさんから

「お迎えまでの2ヶ月半を悶絶して待ってて下さいね」

とSっ気発言を頂いた。

 

 新幹線は大きく遅れたが、「この後に及んで急いでも仕方ない。なるようになる」と頭を切り替えた。むしろ、挽回できる中途半端な遅れだと雪道を走って転んでたかもしれない。結果的にはフルチョイスの枠も確保できたのみならず「志季の時と同じアドバイザーさんに担当してもらえたら良いなぁ」と密かに願っていた方に、本当に担当していただけて願ったり叶ったり。新幹線の遅れがなければ別のアドバイザーさんだったかもしれない(もちろんそれでも良いのだけど)。

 連れて行った志季は手首と足首の具合が良くなかったので、フルチョイスの後に工房でドクターに診てもらい、少し削ってもらう事でバッチリ解決した。あと志季をフルチョイスした時から考えていたまつ毛重ね貼りもやってもらった。ただ、元がホワイト肌にアイボリーのまつ毛で、そこにパールホワイトのまつ毛を重ねたのだが、全く目立たない。ほとんど分からない。よく見れば分からなくもない。何となくボリュームは増したような気もするから良い。

 時間いっぱい里に居座って、京都駅ビルで食べた晩ご飯も美味しかったし、帰りは遅延なく順調だったし。あとは、お迎えする子が可愛いと最高。

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 天使の里でのお迎えを選んだので、2ヶ月半後に再訪する。桜の季節である。